要介護の母を持つ私が訪問美容のサービスを知った話

とてもうららかな春の日でした。

道中、母と同じくらいの年の女性が、こちらを見て話しかけてきました。その方は、足が健康なようで、見たところですぐにわかる病気はなさそうな方でした。

母をじっと見て、彼女は「素敵なヘアスタイルだわ」と言いました。私はなぜだか誇らしい気持ちになって、訪問美容を受けられるという話をしばらくしました。

ご迷惑ではなかったかしら。でもうれしくて。

母は一日中ニコニコしていたり、機嫌が悪そうだったり、本当の気持ちといったものを自分の言葉ではもう表現できません。
でも、プライドの高い母のことだもの、きっと内心とても誇らしく思っているでしょう。

介護をされている方々は、介護をする相手の気持ちを推し量ることが難しいと感じることが多くあるのではないでしょうか。

たまに、介護施設や介護者によっては、介護される方の意思を尊重する、という立場をとることがあります。

これは賛否両論あることと思いますが、私はこの立場については理解しかねます。時に幼い子のように、時に思春期の少女のように変化するようになった母。なんでも意思を尊重するのはとても難しいことだとわかるからです。

だから、少しでも母その人を尊重できるように、できる限りのことをします。私にとっては、訪問美容をお願いすることは、そのひとつです。

介護で苦しい、どうしてあげたらいいの、と悩む方に私は訪問美容をで受けられることをオススメします。